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Helen Marnie:ヴォーカル
Mira Aroyo:ヴォーカル
Daniel Hunt:ギター 
Reuben Wu:プログラミング
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 2001年は、エレクトロ・ポップの新しい流れが確立した年。レディトロンのデビュー・アルバム「604」はそれを証明する代表的な作品として、彼らのヴィジュアルやサウンドが世界中に、静かに、しかし確実に浸透し、以降のこのジャンルに多大な影響を及ぼした。
 レディトロンは1999年の夏にリバプールで結成。バンド名はロキシー・ミュージックの曲名に由来している。男女2人づつの4人組。リバプール出身のダニエル・ハントとリューベン・ウーが母体となり、グラスゴーのヘレン・マーニーと、ブルガリア出身のミラ・アロヨの2人の女性ヴォーカルという編成。シングル「Playgirl」や「Seventeen」(両作とも2002年の2nd.アルバム「Light & Magic」に収録)のヒット曲は、当時流行していた安直なテーマの繰り返しに満足している音楽へのカウンター・パンチとなった。
 彼等のオリジナリティーはライヴ・パフォーマンスにおいても顕著。「ステージに山のように積み上げたヴィンテージ・シンセについて「私達はエキゾチックな楽器をライヴで演奏したいの。」(ミラ)。「こういうセットのライヴをするアーティストはELPぐらいしか思いつかない。UNIX開発に沸いていた1970年にいるような感じがするよ。」(ダニエル)。

 ツアーと様々な試行錯誤で1年間を過ごした後の2005年、レディトロンは彼らの傑作とされる入魂の3rd.アルバム「Witching Hour」をリリース。KORGシンセ独特の暖かみあるサウンドに、インディーならではのこだわりを感じさせながら、ダニエルの圧巻ギターの多重録音を利用したリューベンのダイナミックなプログラミングが、インディーにありがちな自己満足に陥る危険性を見事に排除している。格段の進歩をアルバムにおいて証明した彼等は、LIVE活動ににおいても、さらに積極的な変化を見せ始めた。熱狂的なファンにサポートされ、ライヴの回数は増え、北米やヨーロッパ・ツアーはソールド・アウトという成功を収めた。中国や南アメリカでも多くの観客を相手に演奏し、大手レーベルの後ろ盾の無いグループでありながら、翌2年間は丸々ツアーに明け暮れた。コロンビアの首都ボゴタでは4000人を相手に演奏、遂には軍によって強制的に中断させられるという経験もしている。2007年初頭にはNine Inch Nailsのオープニング・アクトを務めた。これはNine Inch NailsのリーダーTrent Reznor直々のリクエストによって実現されたものだが、オープニング・アクトの機会は結成以来グループにとってこれが2度目。そうして手に入れた自信と自由により、彼等のヴィジョンは更に研ぎ澄まされていった。その結実として生み出された次のアルバム「ヴェロシフェロ」は、エレ・ポップというジャンルの再定義を促すと同時に、特定ジャンルに当てはめる事を無意味にさせる作品となった。Vicarious Bliss (Ed Banger Records)とAlessandro Cortini (Nine Inch Nails)のサポートを得つつも、あくまでもセルフ・プロデュースによるアルバムは、歪んだソウルとフレッシュなサウンドの融合によって、エレ・ポップの枠を易々と超えて見せる。個性の異なるミラとヘレンのヴォーカルは、既に奥行きのあるスタイルを確立しているが、それに加えミュージシャンとして、またソングライターとしても格段の進歩を遂げ、刺激的なハーモニー・ワークを見せる。また、彼等の愛する往年のアーティスト達を時折感じさせるリズム・ワークも非常に興味深い。Grace JonesやDr. Johnの作品を念頭に入れて「ヴェロシフェロ」の制作に臨んだミラは、「今私達はお互いの長所を分かり合っていると思うわ。前作ではイメージに100%一致したサウンドは得られなかったと思うの。」「ヴェロシフェロ」の最大の魅力は多種多彩なリズムと複雑に絡み合うシンセやSEのサウンドだろう。それは他のアーティスト達との安易な比較を不可能にする強烈な彼らの個性なのである。アルバムタイトルの意味については、ご自身の想像力でお好きなイメージを膨らませてみて欲しい。「意味を訳すよりもただの単語だと思ったほうがいい。文字通りには速度をもたらすものという意味で、ミーティングしているときに出てきた言葉だよ。レコーディングや他のことが進行していくうちに、段々相応しい意味のタイトルに感じ始めた。」(リューベン)

 ヨーロッパ・ツアー、北米ツアー、そして6月のBonnaroo Festivalも含め、2008年の初夏は彼等レディトロンを生で目に出来る機会が多い。エレクトロ・ポップというジャンルの立役者でありながらその再定義をも成し遂げた彼等の全てを、是非そこで目に焼き付けて頂きたい。
discography
2008.06.04. Verocifero -VSO-0042-
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< SideOutRecords Release >
Velocifero


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